ぶらり温泉

 雪の吹き荒れる信州を脱出し、山梨の灯りをみて眠りにつく。





 朝も快晴。信州でぶらり旅をするにはまだ装備が足りず、暖かいところへ逃避した。装備があれば寒くてもなんとかなるのだけど、装備がなければそうはいかない。極端な話、暖かい物を食べて冷えないようにさえできれば、気をつけるべきは雪崩と滑落だけなのにそれを防ぐ手立てをまだ得られない。

 週に1度は訪れる氷の山の快晴を目の当たりにすると、あそこへ行ってみたいとおもうのだけど今年はまだそのための装備を値踏みしているだけで進んでない。おすすめ装備をフルセットで手に入れて山へ行き、装備を見直せば2回程度で行けるはず。でもその踏ん切りが遂につかなかった。だからまずは春夏秋の3シーズン装備を充実させて、ぶらり旅を実行する方向で考えている。

 冬はとても魅力的だけど装備にお金がかかり、その上その装備を使える機会も冬の間だけで、さらに装備は経年劣化を免れない。とはいえ、信州の山の積雪期は12月から5月までと比較的長いので1年の半分とも言える。

 冬の大荒れの後の快晴が一番綺麗で、大荒れは大概は3日で終わる。その後の快晴が丸一日続くとは限らないけれど、早朝から昼くらいまでは快晴があるので4日計画で晴れを待つつもりで臨めばいい写真が撮れる確率が高い。飛騨山脈はそんな塩梅だ。

 今回は寝袋がない為に保温用品で荷物がふくれ、自動車での移動だったけれど、足下の保温に悩んだ。保温した上でザックに足を突っ込むのは荷物を減らす上で悪くない。寝袋があれば着替えのシャツや靴下を足下に詰めて寝るのが良い。それでも寒いときはカッパを巻くのが良いだろうか。

 登山のときは40Lにくくり付けるか60Lクラスを考慮するとして、ぶらり自転車旅の場合はキャリアにパニアバッグが快適だろう。近頃の軽量装備であればパニアバッグは後ろだけで足りるかもしれない。

 気ままに走って温泉に入って、名物を食べて、ごろごろしながら本を読む。そういう遊び。